ペンタゴン・ペーパーズ 80点
「’女性’経営者の成長物語」
いわゆる「マクナマラ文書」にまつわる物語だが、個人的にはキャサリン・グラハムの経営者としての成長を描いた物語だと感じた。
アメリカン証券取引所へのIPO(新規株式公開)により「公器」となった会社と、メディアとしての「公共性」のジレンマがあるなかで、ぎりぎりの経営判断を迫られる女性経営者(メリル・ストリープ)。株主の立場を代弁する取締役会メンバーは当然会社をリスクに晒すことには反対するし、執行側の編集長ベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)は会社としてのアイデンティティを主張する。
彼女は会社の設立意義に立ち返って判断するわけだけれど、昨今のコーポレート・ガバナンスの議論にも通ずる話だと思う。
それにしても、「メリル・ストリープ"力"」満載の作品で、お薦めです。