kazemachiroman’s diary

kazemachiromanのお薦め

15時17分、パリ行き 95点

15時17分、パリ行き(字幕版)

 

「真実の圧倒的な説得力を、驚きのキャスティングと演出で証明した金字塔的作品」

 

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ごく普通の人間(たち)が英雄になる話、と言ってしまうと「ハドソン川の奇跡」と同じだけれど、前作では限定的だった主人公(サリー)自身の描写(人格やキャリア)が、3人の生い立ちや欧州旅行パートを通して描かれるため、「我々の隣にいる若者」というところのリアリティが増しているとともに、伏線となるパズルのピース(救護知識、柔術、など)が散りばめられていて、しっかりとストーリーを形作っている。

 

トレーラーはややミスリーディングで、クリント・イーストウッド監督が描きたかったのは、むしろ「英雄的行為」のタネはともすれば退屈な日常の中に埋もれている、ということではないだろうか。しかし、実際の関係者でちゃんと映画になってしまうとは、驚き。

 

いろいろな意味で実験的な作品だけれど、素晴らしいかたちで結実していると思う。

お薦めです。

 

ハドソン川の奇跡(字幕版)